アスペルギルス(子嚢菌類)は、堆肥や土の中など、どこにでも生息するカビであり、発癌性毒素として知られるアフラトキシンというカビ毒を分泌する。
人体の内臓、特に肺と気管支が浸され易いため、結核の空洞の中に進入し肺炎などを起こす。 カンジタ(不完全菌類)は、常在菌なので、口の中や便の中にいつもいるカビ菌であり、健康な人でも10%~30%ぐらいは見つかる。 食道、胃腸、尿道などに繁殖し、ひどい時には穴をあけて出血や腹膜炎などを起こす深在性のものと、女性の手の指間びらん症、爪囲炎、膣外陰炎、子供の鵞口瘡などの表在性のものがある。 特に現在のおむつかぶれのほとんどがカンジタ症であり、また糖尿病の人に非常に多く糖尿病の人がカンジタ症になると大変治りにくい。 このようにカンジタ菌は身体の抵抗力が落ちている時などに、相手の弱みにつけこんで猛威をふるい出すものなので、少し生活環境を変えてみることで、ずいぶん良くなることがある。 クリプトコックス(不完全菌類)は、ハトの糞の中に非常に多いカビで、まず肺に病巣を作り、髄膜から脳の中の中枢神経に入りこむ。 このようなケースが一番多く、全体の6割を占めている。 このようにカビの病気の4分の3は、血液病、腎臓病、肝臓病、ガンなどで抵抗力の弱まった人に起きやすくなっている。 カビといえば梅雨時だけと思いがちですが、これは大間違いです。
冬の間に暖かくて湿気たっぷりの家の中で大繁盛した胞子が、春に一斉に飛び出すのが最近のカビ事情なのです。 カビ胞子によるアレルギーは花粉症よりやっかいなもので、天候に関係なく家の中でも安心できないものです。 現代の住宅構造が、冬でも温度も湿度も高く閉め切ったままで空気の流れを悪くし、カビ生育に最高の条件をみたして家の中で大発生するのです。 それが春になると暖房もしなくなり、窓を開けて換気をすると、今度は室内が乾燥してカビが胞子を撒き散らす状況となります。 その空気中に漂うカビの胞子が、呼吸するたびに体内に侵入してくるのです。 これがアレルギー抗原となって、カビのアレルギーがいつでも起こるのです。 このカビ・アレルギーは、スギ花粉症とよく似ていて軽いものではアレルギー性鼻炎やアレルギー結膜炎があります。 鼻炎の症状としては鼻汁、鼻づまり、くしゃみがでる。 結膜炎は鼻炎と一緒によく起こり、目が充血し、かゆくて、涙が止まらなくなるという症状が出ます。 このアレルギー症状がひどくなれば気管支真菌症や過敏性肺臓炎になることもあり、生命にかかわるものとなります。 そしてアレルゲンとしてのカビは、アレルギー患者の35%にも及んでいるという調査報告もあります。 カビの分類上もっとも重要な特徴は、菌糸に隔壁のない鞭毛菌類、接合菌類と隔壁のある子のう菌類、不完全菌類などを含む髙等菌類に大別される。 菌糸は栄養の摂取と発育に関与しており、その細胞膜は若い頃はほとんど 透明の薄い膜であるが、老化するにつれて次第に肥厚し、色調も淡黄色になってくる。 カビはコロニー(集落)を作り、その種類によっては様々な色がある。 そしてこの色はカビの胞子の色であって菌糸の色ではない。 カビの繁殖は、切断された菌糸または胞子によって行われ、胞子には無性胞子と有性胞子がある。 カビの生育条件のひとつは、呼吸するための酸素がなくては生育できない好気性の微生物であり、大部分のカビは中温性で、生育の最適温度は20~28℃の範囲、湿度が70%以上であり、リゾーブス、アスペルギルス、ペニシリュウムなどがその代表的なものである。 しかし、冷蔵中にも生育し、クラドスポリウムやフォーマなどは、氷点付近または、5℃~10℃の低温でも生育できる好冷性のカビもある。 又、生育の温度が40℃付近にあり、55℃~60℃まで生育のできる好温性のものもある。 pH2.0~8.0の幅広いpH域に生息できるが、pH4.0~6.0の範囲の微酸性が最適である。 カビは細菌よりも低水分の15~50%程度がその生育の範囲である。 好乾性と好稠性(こうちゅうせい=びっしりと茂る、混み合う事を好む性質)好塩性などは互いに密接な関係があり、食塩や糖濃度の高い食品に発生するカビは乾物類に発生するカビと共通の種類が多い。 カビは乾熱殺菌に対してはかなりの抵抗性があり、胞子が乾熱120℃、30分でも生存することがある。 湿熱の場合、カビの菌核は90~100℃でも短時間は生き残り、缶詰に起こる腐敗の原因にもなることもあり、とくにペニシリウムのある種の菌核には非常に耐熱性の強いものがある。 タイル目地のカビ
スーパーマーケットの天井に生えるカビ カビは、菌類中の真菌類とよばれる微生物のうちの一群である。 真菌類とは、単細胞または菌糸からなり、細胞壁をもつものである。 真菌類のうち、通常の状態が単細胞であるものは酵母(yeasts)とよばれる。 菌糸により成長するものを一般にカビ(moldsまたは糸状菌filamentous fungi)とよび、そのうち肉眼で観察できる大型の子実体をつくるものをキノコ(mushrooms)とよんでいる。 但し、これらは分類学上の用語ではない。 たとえば、酵母とカビは重複した部分があり厳密な区別はできない。 また、キノコはカビの一時期であるともいえる。 真菌類や粘菌類といった菌類は植物のように光合成を行なわないため、栄養分である有機物を自力でつくることができず、まわりの環境から栄養分を吸収して生育する。 つまり、カビなどの菌類が生えているということは、生えている素材の基質が分解され、使用されているということに他ならない。 カビは菌糸をつくり、成長して胞子を形成し、胞子を飛散させて増殖する。 胞子は空気の流れにのって運ばれ、あらゆる場所に付着するが、付着した環境が生育に適さなければ、カビの胞子は発芽・生育することはない。 適度な水分と栄養分があれば胞子は発芽し、菌糸を伸ばして、再び胞子を生産する。 そして同じサイクルが繰り返され、被害が増大することになる。 一般に胞子の大きさは1マイクロメートルから200マイクロメートルほどである。 いわゆるキノコをつくる木材腐朽菌は、かなり水分の多い環境で生育し、屋外の木造物を腐朽させることが多い。 いったん加害されると木材の強度が失われるため、深刻な被害をもたらす。 <文献> 独立行政法人国立文化財機構、東京文化財研究所、文化遺産国際協力センター、文化財展示収蔵施設におけるカビのコントロールについて 有限会社ハウスステージ グローバル・エコロジー環境事業部です。
この度、ブログを始めさせていただくことになりました。 お客様のお役に立てる情報を発信できたらと思っておりますので、 記事をご覧いただければ幸いです。 今後ともよろしくお願いいたします。 |
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